ガリレオ、ガリレオ、ガリレオ

7月21日、アイルランドはレパーズタウン競馬場で行われた2歳G戦2鞍です。何れも来年のクラシックで活躍するスターを生み出している注目の一戦。

馬場は夏らしく good to firm と速い馬場。スピードへの対応が第一関門でしょう。先に行われたシルヴァー・フラッシュ・ステークス Silver Flash S (GⅢ、2歳牝、7ハロン)は1頭が取り消して6頭立て。新馬勝ちから2連勝を狙う馬が3頭出走していましたが、4対6の断然1番人気に支持されたのは、やはりオブライエン/ムーアのコンビで臨むプロミス・トゥー・ビー・トゥルー Promise To Be True です。
4番人気(8対1)のオー・グレース Oh Grace が逃げましたが、後方2番手を進んだが本命馬が馬群を割って伸び、3番手を進んだ2番人気(5対1)のテイク・ア・ディープ・ブレス Take A Deep Breath に1馬身4分の1差を付ける人気通りの楽勝でした。ハナ差で3番人気(7対1)のイントリケイトリー Intricately が3着と、オッズ通りの着順。

管理するエイダン・オブライエン師は、このレース9勝目。未だ学ぶことの多い若馬ですが、ティペラリー競馬場の新馬戦(7ハロン)に続く2連勝で、来年の1000ギニーに201対1、オークスにも14対1のオッズが出されました。
父はガリレオで、2011年にこのレースに勝ったメイビー Maybe の全妹に当たる血統。メイビーは2歳時、モイグレア・スタッド・ステークス(GⅠ)を含めて5戦5勝で2歳シーズンを終えましたが、3歳時は1000ギニー3着、オークス5着ながら未勝利に終わった馬。姉を超えることが出来るか、来年のクラシックに期待が掛かります。

続くタイロス・ステークス Tyros S (GⅢ、2歳、7ハロン)は最初から6頭立て。シルヴァー・フラッシュと同じように、エイダン・オブライエン厩舎、ライアン・ムーア騎乗のチャーチル Churchill が2対5と、2倍を切る圧倒的な1番人気に支持されていました。
5番人気(28対1)イーグル・スピリット Eagle Spirit の逃げを4番手で追走したチャーチル、最後は3番手から伸びた3番人気(8対1)アレクシオス・コムネノス Alexios Komnenos との競り合いとなり、ムーア騎手が目一杯追って首差での勝利。2馬身差で2番人気(7対1)のカレンシー・コンヴァーター Currency Converter が3着に入り、こちらもほぼ人気通りで決着しています。

チャーチルは前走、ロイヤル・アスコットでレステッド戦のチェシャム・ステークス(7ハロン)に勝った馬。カラー競馬場6ハロンのデビュー戦こそ3着でしたが、これで3戦2勝となります。こちらも未だ子供、これから更なる成長が約束されています。2000ギニーのオッズは8対1に上がり、ダービーのオッズは16対1とレース前と変わりません。
オブライエン師はこのレース、一昨年のグレンイーグルス Gleneagles 、去年のドーヴィル Deauville に続く3連覇で通算9勝目。ジム・ボルジャー師も既にこのレースを9勝しており、最多勝利調教師に二人が並びました。

ところでこの日、オブライエン師とムーア騎手のコンビは第1レースの2歳戦もダグラス・マッカーサー Douglas Macarthur で制しており、両人ともハットトリック達成となりました。この馬も9対10の圧倒的1番人気で、2着に5馬身差。
もちろん3頭ともクールモアの所有馬で、何れも父はガリレオ。ダグラス・マッカーサーはオークス馬ウォズ Was の全弟ということで、ダービーのオッズは16対1が出されています。オブライエン厩舎で牡馬のエースはロイヤル・アスコットでファンの度肝を抜いたカラヴァッジョ Caravaggio が最もクラシックに近いと目されていますが、未だ未だ持ち駒は豊富。これからも2歳戦からは目が離せません。

 

 

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